ナズナ・ノート

団栗

ドングリの枝
庭のドングリが色づいてきました。コナラの木です。
庭の真ん中に植えたので、それが大きく育って今は庭で一番大きな木になってしまいました。今年も10月になると、沢山の実を落しています。庭にいると、時々ポツ、ポツ、と雨粒が傘に落ちるような音がします。ザーッと風が吹くとパラパラパラといっぱい落ちてきて、桜吹雪はよく知っていますが、ドングリ吹雪とは、、、
もともとギャラリーの小さい庭に、ジュエリーに使わせてもらった植物達を気の向くままにに植えてきたのですが、それらの中でコナラのドングリの木は大きくなって、もはや庭の主のようです。
ドングリの背比べ
ドングリのジュエリーはかわいいのでとても人気があります。
実の部分は虎目石を削り、殻の部分はK18です。大きさもいろいろで、小さいのはコナラ、大きいのはミズナラの殻を使っています。あんまり楽しいのでドングリの背比べというか、大きさ比べをしてみました。下の画像です。
ドングリの大きさ比べ
ブローチも、子供の頃にこんなのがあったような懐かしい感じがしませんか。
ドングリ お皿に乗せる
一番最初に作ったのは金のドングリ。宮沢賢治の童話に「ドングリと山猫」というのがあって、ドングリといえばこれしか思い浮かびませんでした。山猫が少年に山のドングリ達の裁判をしてほしいと呼びに来た話です。山に行ってみると、本物のちっちゃいドングリ達がいっぱい言い争っていて、それを少年が機転を利かせて上手く解決してあげて、そのお礼に、山猫から「鮭の頭か、金のドングリ1個か、好きな方を選ぶよう」に言われ、少年は金のドングリを貰って家に帰りました。と、いうようなお話だったと思います。
ドングリ達の裁判長を務め、お礼に金のドングリをもらうなんて!しかも山猫が誘いに来てくれるなんて!いいなあ、、、
と、以来、一粒のドングリを見ると、ちょっと胸がワサワサしてしまいます、山猫が木陰からひょいと出てくるような気がして。
“鮭の頭”と”金のドングリ”の二者択一は、実は、動物(子供)でいるか、人間の大人になるかの選択だった、というような意味が込められていたというのを知ったのはずっと後のことでした。
でも大人になった今でも、山猫に問われたら、やっぱりドングリを選ぶと思います。金のドングリではなくてタダのドングリだったとしても。
金のどんぐり

Posted in ナズナ・ノートComments Closed