ナズナ・ノート

パズー

♪さあ出かけよう、一切れのパン、ナイフ、ランプを鞄に詰め込んで、、、♪

これは家の者がよく口ずさんでいて、特にこのフレーズは何度も繰り返し聞かされるので耳にこびりついてしまいました。
私は所属している協会の冊子に時々広告を出させてもらっているのですが、とうとう広告に使うほどにこびりついてしまいました。下の写真です。椿のジュエリーを配置したデザインですが主役はこのフレーズです。
(このフレーズは家の者達が敬愛してやまない宮崎駿氏の「天空の城ラピュタ」の挿入歌の一節です)
見開きページの横一線は文字の一行で、全文はこうです。

”パズーは、ひときれのパンとナイフとランプを鞄に詰め込んで揚々と冒険に旅立った。多くの若者が夢だけを持って出発した。そして長い旅の果てに人は何を見るのだろう。私の手の中にはたった一粒の種。いつかどこかで種は芽吹き、美しい花を咲かせることがあるのだろうか”

パズー1

これはもう全く私的なイメージ広告ですね。

若いころには素通りした言葉が、年を取った今頃になって心に響いてくることが多々あります。

パズーという若者の、無鉄砲で、貧乏で、なによりも何の根拠もない自信、だけで生きている、現代の若者そのものです。まさに自分自身の若い頃を見るようでもあります。
すでに初老を迎えた年代にとって、歩いてきた年月の中にいつのまにか埋もれてしまった青臭い情熱を、ある種の感慨をもって呼び起こされはしないだろうか。
恐れを知らず、信じた道を突き進む自由な心を持つパズーという若者。
無分別で危なっかしいけれど、それでも気持ちだけはパズーでありたいと密かに思っているのは私だけだろうか、、、

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