ナズナ・ノート

和紙の箱

和紙のアップ
ジュエリーケースを紙で作っています。
いままでジュエリーケースとして桐の木箱をオーダーしていたのですが、私はずっと紙の箱が作りたいと思っていました。

幸運にも、私の住んでいる山梨県下のとても著名な和紙やさんとの出会いに恵まれました。その和紙やさんは、伝統の和紙はもちろんですが、若いデザイナーさんが多いせいか常に新しいデザインを試みられ、和紙の魅力を日本だけでなく海外にも積極的に発表されとても意欲的な考えを持っていらっしゃいます。日本の誇れる和紙の世界に新しい光が射し込んでいると感じました。

和紙箱モミ紙

最初に作っていただいた和紙の揉み紙を貼った箱です。ただ、薄い揉み紙のため手張りで微妙な調節が必要ということで、箱造りの職人の方には多大な御苦労をかけてしまいました。それでもなんとか沢山作っていただくことができました。感謝です。

この反省の上、次は平らな伝統の楮の手漉き和紙を選びました。
この和紙は、自然の生成りでハリとツヤがあり一目で気に入って素晴らしい風合いを持っています。
しかし、この高度な技を持った伝統の和紙を漉いて下さっている方がご高齢でもう同じものを漉くことはできないと聞きました。枚数に限りがあるとのこと、それでも、大切なものを入れる箱に、大切な価値ある紙を使わせてもらいたいと思ったのです。
この箱の中には和紙で作ったクッションを入れ、薄い薄い楮の典具紙でジュエリーを包んで入れます。

とても気に入っていますが、今ある箱を使いきったら同じ和紙はもうありません。

和紙箱の中に花水木

 

Posted in ナズナ・ノートComments Closed